SSブログ

グッドドッグ・ステイ [本、雑誌]





icon
icon


いままでいろんな本を紹介してきましたが、この本はちょっと意味が違って特別です。
ミルがまだ生きている頃に買ってぱらぱらと読んで写真が沢山あるのでそれだけ見てもよかったのですが、
作者のアナ・クィンドレンさんの飼っていた愛犬ボーの最後がミルと重なって初めてその意味が理解できました。ミルも病院に行くのを本当に嫌がっていました。待合室では震えっぱなし、他の飼い主さんたちに励まされて、頭を撫でられて、それでも震えて、痛いこと何もしなくてもお医者さんにも笑われても診察台の上に乗せられてもずーっと震えていました。
車に乗せるときもあそこへ行くのだなとわかると途端に落ち着かなくなって、息が荒くなったものです。
一週間に2回通った最後の2年ほどはつらかったのだと思います。
だからこそ、4月に癌の宣告を受けたときはもう二度とここへは連れてこないと決めました。
お薬もなくただひたすら好きな食べ物とサプリメントのみで過ごしました。
安楽死の考えもふと頭をよぎったものです。
ミルが元気な時はその言葉は他人ごとでした。でも最後苦しんだら、病院へ連れて行こうと心のどこかで思ったりもしたものです。
でもミルは最後いつものように静かに眠りました。小さかった時の面影をほんの少し見せて、小さく小さくその体は次第に固くなって冷たくなっていきました。
最後の決断をして病院へ連れて行かなくて良かった。そう思ってほっとした物です。
アナ・クィンドレンさんの短いエッセイですがその時の切ない何とも言えない気持ちがよみがえってきて心から納得できました。

今その同じ決断を迫られたメンバーがいます。
苦渋の決断を先日聞きました。つらいつらい決断だったと思います。
犬にとって立てない、自分で餌も水も飲めない、意味もなく吠える。飼い主の事が分からない、ここまで来ると
どうしようもない状態なのだと思います。
一生懸命世話をしても、これが長引けば犬も苦しいだけです。
決して良くはならない、という事で「病院で死なせていい?」と電話で言ってきました。
私は「それでいいんじゃぁないの、よくやったよね」としか言えませんでした。
来月実行する予定で段取りを付けましたが、その前に自然に行ってしまうかもしれません。
皆どこでもペットの最後をどうするかきっとその時にそれぞれの思いで決断するのだろうと思います。
ボーという一匹の犬が教えてくれた一つの決断そこから沢山の事が見えてくるようでした。
グッドドッグ・ステイ・・・・・読んでみてください。
nice!(5) 

nice! 5